息子の学校生活、永久に分からぬのか…京都新聞が報道。
2004/03/14
3月10日付の京都新聞社会面に「指導要録公開に”法の壁”」「息子の学校生活、永久に分からぬのか…」という見出しで長男の指導要録の非開示問題が報道されました。
Kyoto Shimbun 2004.03.09 News
向日市教委、指導要録公開を拒否 不登校の中3自殺問題で
2000年2月、不登校だった中学3年の長男(当時15歳)が自殺した京都府向日市の木下秀美さん(42)=放送大学生=がこのほど、同市情報公開条例に基づいて息子の指導要録の公開を求めたが、同市教委は条例では個人情報は非公開との理由で拒否した。木下さんは「なぜ息子が不登校となり自殺に至ったのか。親として知る権利はある」と公開を求めている。
また、指導要録は、担任教諭が記入する所見などの保存が5年間と定められていることから、「この1年間で指導要録を公開させられないなら永久に知ることができない」とも訴えている。
長男は1997年4月に同市勝山中に入学したが、2年から休みがちに。3年の2学期から不登校になり、私立高入試の当日に自殺した。
木下さんは今年1月、長男が在籍していた97年度から3年間の指導要録と調査書の公開を市に申し入れたが、2月26日付で非公開とされた。同時に請求していた指導要録などの公文書は、同市の情報公開条例が2000年4月に施行されているため、「公開の対象外」で、不服申し立てもできないと告げられた。
指導要録の保存期間は学籍については20年だが、教科の成績や特別活動、生活習慣など11項目に分かれた行動記録、学年ごとに担任が記入する総合所見の学業記録は5年となっている。
同市教委の奥村將治教育長は「個人情報は親でも公開できない。亡くなられた方でもプライバシーはあり、その情報は守らなければならない。特例を認めれば個人情報に対する市民への信頼が崩れる」としている。
http://www.kyoto-np.co.jp/kp/topics/2004mar/09/W20040309MWC1K300000079.html
この記事を見せられた向日市長は「指導要録に何が書かれているかが問題やなぁ…」という内容のことを話したとか…。そういう問題ではないと思うのですが、「表に出されては困る記載があると後が大変だ…」という意識がまず働いての発言かと思います。多くの方から「どう考えても『非公開』って理解できひん」と励ましの言葉を頂いています。今後どう対応すべきか、じっくりと考え中です。
中2、学校で転落死?(長崎市)
10日午後5時40分ごろ、長崎市上小島4丁目、市立小島中学校(松田克彦校長)の男性教諭から「生徒が4階から落ちた」と一一〇番通報がありました。長崎署員が駆け付けたところ、同校2年の男子生徒(14)が校舎裏の敷地内で血を流して倒れていて、搬送先の病院で死亡が確認されました。生徒が倒れていた真上の、校舎4階の手洗い場の窓が開いたままになっていて、同署は自殺の可能性もあるとみて調べています。同日会見した松田校長によると、生徒は3階の空き教室で担任や学年主任と話をしており、「トイレに行きたい」と教室を出た後、行方が分からなくなったとしています。同校長は、教室での話の内容については「聞いていない」と繰り返したそうです。担任、学年主任と話をしている時に席をはずして直後に窓から…。何らかの「生徒指導」が行われていて、その内容に刺激されての行動、死の選択と思えます。「生徒指導」の内容が明らかにされないと、事実解明はできないと思います。
熊本県弁護士会が丸刈り廃止を19中学に勧告
「今頃、何で?」という報道に驚きました。熊本県弁護士会が10日、同県内の公立中学校193校のうち、校則で男子生徒の丸刈りを定めている19校に対して、「基本的人権である髪形の自由を不当に制約している」として校則の規定を廃止するよう求める勧告書を発送したというものです。昨年8月に市民グループから提出された人権救済の申し立てを受けた措置です。弁護士会が丸刈り校則の廃止を勧告・要望するのは全国で13例目だそうですが、全国的には大半の地域ですでに廃止されており、同弁護士会は19校について「基本的人権の認識が希薄というほかない」と批判しています。子どもの権利条約が、日本で生きたものとなるのには、まだまだ時間がかかるのでしょうか。それにしても、あきれた状況が全国にはあるのですね。