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        教諭から注意、小5男児が帰宅後自殺(北九州市)
        2006/03/19
        16日午後4時半ごろ、北九州市若松区の市立小5年の男児(11)が自宅で首をつって死亡しました。
         学校で教諭から注意を受け、帰宅後に死亡しており、福岡県警若松署は自殺とみて、学校関係者から事情を聞いています。
         同署などによると、男児が自分の部屋の天井にひもをかけ、首をつっているのを母親が見つけましたた。遺書はありませんでした。
         市教委によると、男児は同日午後、翌日の卒業式のため、同級生と教室の掃除などをしていた。女児2人が、男児からたたかれたと50歳代の担任の女性教諭に訴えました。男児が紙を丸めた棒を振り回していたことがわかり、教諭が理由を尋ねた男児の答えがあいまいだったため、胸元をつかんで数回揺すったところ、男児は室内にあったペットボトルを投げつけ、教室を飛び出したといいます。
         同校によると、男児は昨年秋ごろから担任教諭との関係が悪化、心配した家族が学校側に相談していたそうです。男児は夏休みを過ぎたころから授業中に教科書を開かないなどの行動が目立つようになり、担任教諭がよく注意していて、腹を立てた児童と言い合いになることもあったといいます。
         男児が「先生が嫌いや」「僕のことを分かってくれない」などと訴えたため、母親は担任教諭に連絡帳を通じて相談。教諭は電話などで母親と対策を話し合っていたそうです。男児は元気で明るい性格だった一方で、ふてくされたり物を投げるなどの行動もみられ、低学年のころから指導を受けることが多かったといいます。
         教諭は17日、「厳しくしかったのは事実。このような結果になり申し訳ない」と両親に謝罪しました。
         校長は「教諭の指導に行き過ぎた点はなかったと思うが、深刻に受け止めている。しかった後、フォローしなかった点は反省しなければならない」と話しています。
         11歳は前思春期、自分の存在や認知と他者の存在と認知を知り、大人へ変容しようとする激動の思春期を迎えようとする多感で不安定な発達段階だと思います。教室でどんな出来事があれ、本人が基本的に尊重され、その精神的発達が保障される環境を、大人たちは作ってあげる必要があります。

        ●身近な命失う悲痛共有、自死遺族会/来月から「集い」(長崎)
         長崎県大村市の医療施設に勤務する児童支援員山口和浩さん(25)が、家族や友人を自殺で失った遺族同士で思いを語り合う「自死遺族のつどい」を4月から同市で始めることになりました。同様の集いは、九州では福岡市に次ぎ2カ所目。中学生のときに父親が自らの命を絶ったという山口さんは「同じ体験を持つ遺族同士だからこそ、話せることもある。一人で苦しまないでほしい」と参加を呼び掛けています。
         山口さんは中学2年のときに父親を亡くした後、「父親を守れなかった」という自責の念と、周囲から偏見の目で見られる苦しみを抱えていました。それが、高校生のころに参加した「あしなが育英会」の集いで、同じ苦しみを持つ遺族らと出会い、初めて自分の父親の死について話をし、苦しみが和らいだといいます。
         山口さんは、自殺者の遺族らが一昨年9月から福岡市で始めた「リメンバー福岡」の集まりに参加したり、悩みごとなど人の話を聞く訓練をしたりしながら「無理なく遺族が集い、話し合える場ができないか」と考えてきました。
         山口さんが勤務先の情緒障害児短期治療施設「大村椿(つばき)の森学園」に相談したところ、施設側も場所の提供などについて協力を約束。第一回の集いを4月上旬に開き、その後も月1回程度開催する方向でまとまったそうです。
         長崎県では昨夏以降、中高生の自殺が約10件起きており、国内の年間自殺者は3万人を超えています。山口さんは「大切な人が自ら命を絶ったことを人に話せずに苦しむ遺族が3万人の何倍もいる。集いの運営はみんなで話し合いながら決め、遺族が訪れやすいものにしたい」と話しています。
         京都でも、自死遺族の方々の語り合いの会「こころのカフェ きょうと」が25日に第1回の会合が持たれます。(連絡先:TEL090-8536-1729 (9時~17時))