子どもの頃のことですが…(5)ちりんちりんのおっちゃん
2007/11/11
小学校3年生くらいまでだったでしょうか。我が村にも週に1回、ちりんちりんのおっちゃんがやってきました。「ちりんちりん」とベルを鳴らしながら、自転車の後ろにパンやお菓子などを積んでやってくるのでした。
村には、お菓子なども売っている雑貨屋が1軒ありましたが、そこまでは800mくらい離れていましたし、お小遣いというものをもらっていなかったので、勝手に買いに行くわけにもいかず…。
ただ、ちりんちりんのおっちゃんが来た時だけは何十円かだけお金をもらい、クリームパンなる超美味しい食物にありつけることができました。そんな訳で、このちりんちりんのおっちゃんの存在は、当時その村の、特に村の奧の子どもたちにとっては偉大だったのです。ちりんちりんのおっちゃんが来る気配、というものが確かにあったと思います。曜日が決まっていたというだけでなく、確かに気配を感じていたと思います。そういえば、当時、おやつというものとして、いったい何を食べていたのでしょうか。記憶がありません。
このおじさんは、自転車で村々を渡り歩き(走り?)ながら、パンや駄菓子類を売り歩いて生計を立てていたものと思われます。いつからおじさんが村に来なくなったのか、どうして来なくなったのか、これもまた記憶にありません。
昭和40年代前半の地方の村には、こんな風景がありました。
次回は「子どもの頃のことですが…(5)竹で遊ぶ」というタイトルで、私の回想を綴ってみたいと思います。
では、この1週間の気になる記事です。
自殺 9年連続3万人超 初の白書、中高年男性急増
政府は9日の閣議で、自殺の現状や政府の自殺対策の実施状況をまとめた平成19年版「自殺対策白書」を決定した。昨年10月施行の「自殺対策基本法」に基づき、国会に提出する初の年次報告となる。自殺者数は、10年以降9年連続して3万人超。その7割が男性で、特に急増した大半の部分を45~64歳までの中高年男性が占めている。
白書では、中高年男性の自殺者の急増について、人口増や高齢化に加え、バブル崩壊といった経済的変化が働き盛りの男性に強く影響していると分析。特に社会の大きな変化を小・中学生のころに経験した昭和1桁(けた)から15年生まれまでの世代は、社会的変化の節目で高い自殺死亡率を占めるという世代的特徴があるとしている。
また、今年6月に閣議決定した「自殺総合対策大綱」に沿って、自殺を「追い込まれた末の死」「防ぐことができる」「自殺を考えている人はサインを発している」という3つの基本認識の下、政府が進めている9項目、46の重点的な自殺対策についてまとめている。28年までに、17年の自殺死亡率の20%以上を減少させ、急増前の2万4000人台の水準まで下げることを目標に掲げている。
18年の自殺状況は、原因の約半数を「健康問題」が占め、次いで「経済・生活問題」、「家庭問題」となっている。高度成長期やバブル期に自殺者が減少する一方、円高不況下の昭和60年前後やバブル崩壊後に増加しており、失業率と自殺死亡率との間に相関関係があることも指摘している。
(産経新聞)11月9日16時21分配信
●フィルタリング機能:中高生の利用低迷 6人に1人「残虐サイト」見た/宮城
◇県警少年課が啓発強化へ
携帯電話やパソコンからアダルトサイトなど有害な情報に接続するのを制限できる「フィルタリング機能」について、県内の中学生の利用割合が20・6%から33・1%に増加した一方、高校生では17%から14・6%に減少し、利用度が低迷していることが、県警少年課の調査で分かった。アクセス経験に関しては、パソコンなどを利用する中高生の6人に1人が「残虐サイト」を見たことがあり、「自殺サイト」閲覧経験者も40人学級に換算すると、1人か2人いる計算となった。
出会い系サイトを利用した未成年者が性犯罪などに巻き込まれる事件が多発したことを受け、同課は昨年から調査を実施。今年は6月7~22日、県内24の中高校の2年生を対象に行い、生徒1598人、保護者1373人から回答を得た。
その結果、中学生の52・9%、高校生の96・8%が携帯電話やパソコンを所持。そのうち、有害サイトに接続した経験のある中高生は、殺人シーンなどを描写した残虐なサイトが16・9%で最も多く、アダルトサイトが9・1%、出会い系サイトが4・3%。自殺サイト閲覧経験者も3・8%いた。
フィルタリング機能自体に関する認知度は、保護者の間で昨年の33・9%から55・5%に増加した。同課は昨年11月、携帯電話販売業者や家電量販店に、フィルタリング機能の普及促進を呼び掛ける会議を開催。だが、携帯電話の契約・購入時に「店側から機能についての説明がなかった」と回答した保護者が49・8%と半数近くに上り、販売店側のあっせん活動などが不十分な様子が浮かんだという。
有害サイトから子供を守る対策の必要性については、保護者の97・3%が「必要」と回答。中高生自身も84・9%が「必要」と認めた。「有効性をもっと積極的に広報する」「販売業者が機能を確実に説明する」などの対策に、中高生と保護者の8割以上が賛成した。
同課は今年も業者に対する普及促進会議を開き、改めて協力を呼び掛ける。高校生のフィルタリング機能利用度が伸び悩んでいることについて、尾形利道県警生活安全部長は「高校生には親の目が届きにくい。県教委や高校に今回の調査結果など具体的なデータを示して、広報啓発を強化したい」と話した。
(毎日新聞)11月10日11時2分配信
●発作で脳神経のつなぎ目減少=難治性てんかんで記憶障害メカニズム解明-都研究所
抗てんかん薬を飲んでも完治しない「難治性てんかん」の発作による記憶障害のメカニズムを初めて解明したと、東京都神経科学総合研究所の山形要人副参事研究員らの研究グループが7日、米国科学雑誌「ニューロン」電子版に発表した。発作で脳内の神経細胞間のつなぎ目(シナプス)が減少して記憶障害が起きる仕組みだとしている。
研究グループは、発作が起きると脳の神経細胞内で「アルカドリン」というたんぱく質が合成され、それがシナプス維持に必要な物質「N-カドヘリン」を減少させることを突き止めた。発作の繰り返しでシナプスが少なくなり、神経細胞間の情報伝達が阻害されるため、記憶・学習障害を引き起こす原因になるという。
難治性てんかんは国内に20万~30万人いるとされ、小児患者の約3分の1に発育や学習面などでの遅れが生じるという。今回シナプス減少のメカニズムが解明されたことで、新薬や治療法の開発につながることが期待される。
11月8日2時31分配信時事通信
●<国会議員>1人当たり経費3億1078万円なり 政府試算
政府は9日、国会議員(衆院議員480人、参院議員242人)1人当たり07年度予算で3億1078万円の経費がかかっているとの試算を明らかにした。参院選という「臨時出費」で例年より増えた可能性はあるが、センセイ1人の活動を支えるために議員歳費(約2200万円)の約14倍の国費が必要となる計算だ。果たしてこれは高いのか、妥当なのか--。
藤末健三参院議員(民主)の質問主意書に答えた。答弁書と財務省によると、議員歳費や秘書給与、議会事務局職員の人件費などを含め衆院の経費が約654億円、参院が約420億円。これに参院選関係費約580億円▽政党助成費約321億円▽議員の活動を補佐する国立国会図書館約229億円--などを加えた予算総額は2243億8723万円となった。
国立国会図書館政治議会調査課が05年10月に行った調査によると、日本の議員歳費(約2229万円)は米国(約1779万円)や英国下院(約1176万円)に比べて高い。ただ、米国下院の場合、職務手当と秘書雇用手当の合計額は1億2000万円を超え、日本(約3800万円)を大幅に上回っている。
質問主意書で藤末氏が「財政再建のためには立法府の支出削減も不可欠だ」と政府の見解を求めたのに対し、政府は「08年度予算についても、国会所管の予算を含め歳出全般にわたり聖域なく見直しに取り組む」と答弁した。議員定数削減については「各党・各会派で議論いただくべきだ」と述べた。
岩井奉信日本大教授(政治学)は「民主主義にはある程度のコストがかかる。日本は欧州に比べて人口当たりの議員数が少ない。費用が高いから議員を減らせというのは本質論から外れている」と一定の理解を示したうえで、「問題なのは、日本の国会は開会日数が少なく閉鎖的で空転も多い。議員には、議会のチェック機能を強化し、国民の納得を得る努力をしてほしい」と注文を付けている。
(毎日新聞)11月9日20時54分配信
●ゲーム形式で「社会」学ぶ 金銭感覚養いフリーターやニート化予防
若者が安易にニートやフリーターになるのを予防しようと、高校生に「稼ぐ」「使う」の基礎的金銭感覚を養う授業をNPO法人(特定非営利活動法人)が始めた。ゲーム形式で1人暮らしをシミュレーションし、生活していけるかどうかを学ぶ。現実の生活にいくらかかるか、収入をどう得るか、将来はどうするかなど、これまで具体的に考えたことのなかった生徒たちに新鮮な驚きを与えている。
■食費月いくら?
この日は茨城県立守谷高校(飯村省一校長)の3年生を対象に行われた。
生徒は1カ月20万円の収入と仮定して、家賃、光熱費、食費など1人暮らしに必要な生活費を予想してシートに書き込んでいく。
講師の松野賢太郎さんが声をかける。
「食費1万円? そんなテレビ番組あったよね」「衣服代3万円? 女の子は大変だねえ」
女子生徒から質問が出た。「国民健康保険って何ですか」「住民税は払わなきゃいけないの?」
松野さんが分かりやすく答えたあと正解を読み上げた。
「家賃約5万3000円、食費約2万4000円、衣服費約4000円-」
松野さんによると、携帯電話代金を除くとほとんど正解はないという。
次はくじをひいて「正社員」「派遣社員」「フリーター」に振り分ける。もう1枚のカードには月収15万円、30万円、100万円と書かれている。
収入を派遣は1日1万円、フリーターは時給1000円と仮定し、何日または何時間働くと指定された金額になるか計算する。
100万円のフリーターの場合、月に1000時間働く必要があり、「絶対できねえよ」と笑い声が起きた。
さらに「30歳 結婚している 賃貸マンション」などと書かれた暮らし方カードをひいて、自分の収入から、この生活ができるか検討する。
最後に松野さんが「正社員は責任が大きいが収入は安定している。フリーターは時間に自由がきくが安定していない。どう考えるかは自由だが、安易に選ぶのはやめてください」と結んだ。
■家計を知らない
授業はNPO法人「育て上げ」ネットが開発した「マネーコミュニケーション」。同法人はこれまで、主に若者、特にフリーターや引きこもりの就労支援を行ってきた。
同法人の工藤啓理事長は「ニートやフリーターの中にも自立して働きたいと思っている人がたくさんいる。だが、1人暮らしにいくらかかるのか、税金や年金は何か、まったく知らないのが現状だ」。
給与が振り込みになり、親は子供の前で家計の話をしなくなったため、子供たちはリアルな金銭感覚が分からなくなっているという。
開発には東京大学社会科学研究所の玄田有史教授やファイナンシャルプランナーも参加した。
「以前は勉強をしていれば将来が開けた。将来が見えない現在、展望を見せておかなくては今を頑張れない」(工藤理事長)
この日は50分間だったが、後半に収入を考えながら必要なもの、ほしいものの購入を考える100分の授業もある。講師は高校に無料で派遣され、これまで約40校で実施されてきた。
授業後、生徒の金井鉄男君(18)は「面白かった。やはり正社員にならないと不利なことが分かった」、服部彩さん(18)は「1人暮らしだとお金が不安だ」と反応。短大へ進学して1人暮らしを始めるという菅井阿子さん(17)は「すごく実感があった。奨学金をもらってもきついなあ」ともらした。
田中浩学年主任は「新鮮な授業で、税金などの知識やイメージを持たない生徒にもすんなりと理解できたようだ。個人差はあるが、生徒たちは刺激を受けて、いろいろ考えている」と評価。来年度以降も授業に取り入れたいと話していた。
(産経新聞)11月9日17時56分配信
●不登校:児童・生徒支援の学習室、3校目が北区にオープン--今月下旬/京都
◇野外活動にも力
京都市内の不登校の児童・生徒をサポートする「教育支援センター『ふれあいの杜』北学習室」が今月下旬、北区鷹峯旧土居町の楽只(らくし)学習施設内にオープンする。少人数での個別授業やカウンセリングで子供たちの学校生活への適応を目指す。
センターは京都市教委が00年、中京区の初音中学校跡地に初めて開設。05年には市南部の要望に応えるため、伏見区に2校目を作った。市立校に通う小学4年~中学3年生で不登校が長期化し、不登校相談支援センターが入校を適切と判断した子供が対象となる。在学中の小中学校に在籍したまま入校でき、学校の出席と同じ扱いになる。指導は教員免許を持つ職員が行う。現在、2校で50人以上が学んでいる。
3校目となる北学習室は、市北部での開設要望に加え、より少人数の環境を望む子供や親の希望に添う形で作られた。自然の豊かな環境で、近くの畑での野外活動にも力を入れる。市教委は「ふれあいの杜は、それぞれの小中学校と長い廊下でつながった別室のようなもの。まずは学校に悩みを相談することから始めてほしい」としている。
(毎日新聞)11月6日17時5分配信
●新教育の森:ほっかいどう 変わる定時制高校 再スタートの受け皿に/北海道
◇不登校経験者や中退者、帰国生徒も
札幌市中央区に08年春、市立札幌大通高校が開校する。同市立の定時制高校4校を1校に集約した単位制高校で、午前、午後、夜間の3部制となる。働く青少年のために設置された定時制高校だが、定職がある生徒は減り、現在は不登校経験者や中退者の受け皿として、その役割は大きく変化している。変わる定時制高校の現状を紹介する。【千々部一好】
■模擬授業も
「札幌は碁盤の目状に作られた街と言われる。でもこの地図でそうなっていない個所を探してください」。長谷厳(つよし)教諭は、黒板に張り出した札幌中心部の地図を使って話した。出席者は手渡された地図を見ながら、該当場所をチェックした。
10月下旬の学校説明会で行った模擬授業の一場面だ。入学希望の中学生や保護者を前に、長谷教諭が郷土研究「さっぽろ探究」の授業を実演。「北大植物園東側の道はまっすぐでないでしょう。これは開拓当時あった小川を避けるためです。札幌は扇状地に開けた町で、きれいな碁盤状でない所が多い」。1枚の地図を通して郷土を知る手がかりを説明した。
■3年で卒業可能
同校は04年3月閉校の旧大通小跡地(中央区北2西11)にできる。当面は旧校舎を利用し、新校舎は10年春に完成する。
従来の定時制は夜間だけだが、同校は午前、午後、夜間の3部制とした。生徒は受けやすい時間帯を選べ、しかも単位制で行う。卒業に必要な74単位を修得すれば、4年間でなく3年間で卒業できる。この仕組みは道立有朋高(札幌市北区)に続いて道内2番目だ。
授業は国語、体育など一部は通年だが、大半は半期ごと。春に単位を落としても、秋に取ることが可能だ。必修科目のほか100の選択科目があり、福祉や簿記など資格取得、大学進学など、多様な進路希望に応える。
入試は自己推薦、一般の2本立て。秋入学や転編入試験のほか、日本語が十分でない帰国生徒や在留外国人の受け入れ枠もある。「車いすも受け入れ可能か」「日本語が十分できないが大丈夫か」など、開校を前に問い合わせが多いという。
■調査書は不要
道内の公立高定時制の在籍数(07年度)は約5400人で、全日制を含めた公立高校生徒の4・5%を占める。札幌市内の定時制4校の1年生は220人だが、定職のある生徒は4人にとどまっている。このうち不登校経験者が約4割、高校中退者が2割弱という。
同校の吉川元秀教頭は「一般入試は調査書が不要で、5教科のテスト結果と面接で選抜する。調査書不要とは中学校時代の過去は見ないということで、高校で再スタートする決意で入学者を決めたい」と話している。
(毎日新聞)11月9日12時1分配信