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        障害者自立支援法と介護保険。
        2010/09/12
        先週の土・日は、放送大学大学院のゼミ合宿で、千葉の幕張にある放送大学本部に行っていました。2日間、それぞれの参加者の研究についての中間報告と質疑。いやいや、ハイレベルで面白かったです。
         さて、身体・知的・精神の障害の3区分は、障害者自立支援法でなくなったとされていますが、障害福祉サービス受給者証などには、なくなったはずの区分が明確にされています。発達障害や高次脳機能障害や難病などが福祉サービスの対象となるのかどうかなどを含めて、現在、推進会議で新たな総合的福祉サービスについての法案検討がすすめられています。
         何らかの障害をもち、手帳や受給者証などを取得され、福祉サービスを利用されておられる方が65歳を過ぎた時点から、介護保険によるサービスが優先的に提供されることになることをご存じでしょうか?
         障害福祉サービスは、現在緩和措置がすすみ、ほとんどの人が無料で受けられる(個人資産や前年度所得が一定額以下であれば)制度となっていますが、介護保険によるサービスは一律1割が利用者負担となります。ですから、それまで0円でサービスを受けていた人が、65歳の誕生日から利用するサービス費の1割を負担することになります。当然、支払えない人が出てきます。また、障害福祉サービスの受給対象であったも、要介護認定による要介護度が0という人も多いのも実情です。ADLに問題がなければ、介護の必要性はありませんが、知的障害や精神障害、発達障害などのある人で、社会生活や対人関係で困難な状態にある人はいるわけで、介護保険を必要なしとして、それまで通り自立支援法にいよるサービス提供が求められることになります。
         厚生労働省も。平成19年3月28日付け「障企発第0328002号」通達で、都道府県の担当部局長あてに、「個別ニーズに応じてサービス提供事業者とも連携した上で把握し、適切に支給決定すること」「介護保険サービスを一律に優先させ、これにより必要な支援を受けることができるか否かを一概に判断することは困難であることから、(中略)一律に当該介護保険サービスを優先的に利用するものとはしないこととする」「サービス内容や機能から、介護保険サービスにには相当するものがない障害福祉サービス固有のものと認められるもの(行動援護、自律訓練(生活訓練)、就労移行支援、就労継続支援等)については、当該障害者福祉サービスに係る介護給付費等を支給する」などの内容の適切な運用を求める通達を出しています。
         介護保険によるサービス対象となった方は介護保険が基本優先されますが、個人の状態やニーズ、必要なサービスによって、自立支援法に基づく障害福祉サービスがそれまで通り利用できたり、介護保険によるサービスと併用することができることを、介護や障害者福祉に関わる人は、しっかりと理解しておかないといけませんね。
         それでは、最近の気になる記事です。

        <自殺予防>全国の民間団体がネットワーク設立 連携強化で

         世界保健機関(WHO)の定める世界自殺予防デーの10日、自殺予防活動や自死遺族支援に取り組む全国の民間団体が「自殺対策全国民間ネットワーク」を設立した。連携して共通の課題に取り組むことで、きめ細かな自殺防止対策を全国に広げていく。
         25都道府県の42団体が参加。民間の全国組織ができたのは初めて。この日の設立集会で、主導したNPO法人「ライフリンク」の清水康之代表は「地域によって対策に温度差があり、民間団体の知恵や熱意を結集させ底上げを図っていく必要がある」とあいさつした。今後メールで情報共有しながら、年2回程度の集会を通じて解決策を探っていく。
        (毎日新聞)9月10日(金)20時5分配信

        ●待機児童3年連続で増加、最多は東京
         厚生労働省は6日、認可保育所への入所を申し込みながら満員で入ることができない「待機児童」が今年4月1日現在で、前年同期を891人上回る2万6275人になったと発表した。
         保育所の定員はこの1年間で2万5809人増えたが、入所を求める親が多く、待機児童数は3年連続で増加した。
         都道府県別では、最多が東京の8435人で、次いで神奈川4117人、沖縄1680人など。10県では待機児童が0人だった。
         市区町村別では、最多が横浜市の1552人、次いで川崎市1076人、札幌市840人、東京都世田谷区725人、名古屋市598人、仙台市594人など。中でも、前年同期比で札幌市が438人増、川崎市が363人増、横浜市が262人増と目立った。
        (読売新聞)9月7日(火)3時6分配信

        ●変化に気づいて、寄り添って 京都市役所、自殺予防週間でパネル展
         自殺の予防について考えるきっかけにしてほしいと「自殺予防週間」(10日~16日)にあわせ、京都市役所1階の玄関ホールで「自殺予防週間パネル展~自殺予防と自死遺族支援について考える~」(市主催)が開催されている。17日まで。
         市によると、平成10年以降、市内では毎年300人前後が自殺により命を落としている。全国では、同年以降、約3万人前後が自殺しているという。
         会場では自殺に追い込まれた人の精神状態を解説したパネルや、「あなたの変化に気付いて寄り添ってあげられていれば良かった」などという自殺者の遺族の思いが日記風につづられたパネルなどが展示されている。また、自殺予防にかんする情報などが書かれたパンフレットも置かれている。
         市保健福祉局の三島美智子さんは「『自殺』というキーワード自体が敬遠されがち。ひとりひとりが身近な問題としてとらえ、悩んでいる人と助け合っていこう、という気持ちをもってもらいたい」と話している。
        (産経新聞)9月7日(火)7時57分配信

        ●ビタミンBに脳萎縮の抑制効果、アルツハイマー病予防に期待
        【9月9日AFP】毎日多量のビタミンBを摂取することで、アルツハイマー病(Alzheimer’s)の兆候の1つである脳の萎縮の速度を最大で半分に抑え、発病を遅らせたり予防したりできる可能性があるとの研究結果が9日、米科学誌「PublicLibraryofScienceONE」に掲載された。
         脳の萎縮は老化とともに自然に発生するが、アルツハイマーや認知症の前兆とされる軽度認知障害(MCI)患者では通常より速く進行する。調査は2年間にわたって、MCIと診断された70歳以上のボランティア168人を対象に実施された。
         被験者の半分には高濃度のビタミンB(葉酸、B6、B12)の錠剤を投与し、脳萎縮を調べた。残りの被験者には薬効のないプラシーボ(偽薬)が使用された。
         ビタミンを摂取した被験者の脳萎縮の進行は、平均で30%、最大で53%遅くなったことが確認されたという。
         この論文を発表した英オックスフォード大学(OxfordUniversity)とノルウェーの研究チームは、ビタミンを使った治療が病気の進行を遅らせ、さらには予防も可能になることを期待しているが、それにはさらなる研究が必要であると強調している。
         研究者らは、研究で使ったビタミンBは通常の食事やサプリメントに含まれるより大幅に高濃度だったことを指摘し、長期間摂取した場合の影響が分かっていないため、この研究をうのみにして大量のビタミンBを摂取しないよう呼びかけている。(c)AFP
        2010年09月09日19:36 発信地:ロンドン/英国

        ●スティーブン・ホーキング博士「宇宙は神が設計していない、自己創造するのみ」
         「現代の物理学は、宇宙の創造において神の場所を与えない」
         英国の世界的な物理学者スティーブン・ホーキング博士は、ダーウィンが生物学で創造主の必要性を排除したように、新しい物理学理論が宇宙のための創造主の役割を不必要なものにしたと主張した。
         英紙タイムズが発行する科学月刊誌「エウレカ」は2日、近く出版されるホーキング博士の著書『グランド・デザイン(TheGrandDesign)』の一部を抜粋し、掲載した。創造論者の知的デザイン(IntellectualDesign)を念頭に置いたタイトルの同書で、ホーキング博士は、「宇宙には創造主が必要か」という問いを投げかけ、「ノー」と答えた。
         ホーキング博士によると、ビッグバンは物理学的法則の避けられない結果であり、神の手や偶然によって説明できるものではない。ホーキング博士は、「重力の法則があるため、宇宙は無から自らを創造でき、これからもそうするだろう。このような自発的な創造が、無ではない有、すなわち、宇宙と人間が存在することになった理由だ」と強調した。ホーキング博士は、「紙に火をつけ、宇宙を爆発させる神を呼ぶ必要はない」と付け加えた。
         新刊書の内容は、ホーキング博士が以前、宗教について表明した見解から外れていない。ホーキング博士は、88年のベストセラー『ホーキング、宇宙を語る』という著書で、創造主の神が宇宙に対する科学的な説明と両立できないわけではない、というニュアンスを漂わせた。ホーキング博士は当時、著書で、「人間が完璧な理論を発見できるなら、その理論は人間の理性の最後の勝利になるだろう。その時、人間は神の心を知ることになるだろう」と書いた。
         しかし、ホーキング博士は、米国の物理学者レナード・ムロディナウとの共著で、9日出版の新刊書で、「宇宙は混沌(chaos)から生まれるのではなく、神によって創造されたに違いない」というニュートンの信念を打ち砕く。ホーキング博士は、「最初の一撃は92年、太陽とは違う星を回っている惑星が、観測されたことだ。これにより、地球という惑星が持っている条件の絶妙な一致、つまり一つの太陽、そして、太陽から地球までの距離と太陽の質量の運の良い結合という条件が、地球が人間のためにデザインされたという証拠としては、過去よりも重要ではなくなった」と主張した。さらに「地球のような惑星だけでなく、別の宇宙も存在する可能性がある」と強調した。
         『神は妄想である』という本を書き、無神論を擁護した進化生物学者のリチャード・ドーキンスは、同書の内容を単に自然の中に生きている人間だけでなく、まさにその自然のためのダーウィン主義で描写し、出版を歓迎した。ドーキンスは、「私は、物理学の詳しい内容をよく知らないが、私も(ホーキング博士と)全く同じことを仮定してきた」と話した。
         ホーキング博士は、物理学が全ての理論、自然の全ての特性を完全に説明できる一つの枠組みを構成する時に至っていると見通した。そのような理論は、アインシュタイン以来、すべての物理学者が追求してきた聖杯だったが、これまで原子以下の世界を説明する量子理論と重力理論を和解させることができなかった。ホーキング博士は、「一種のひも理論(stringtheory)であるM理論が、この目標を果たすだろう。M理論は、アインシュタインが発見しようとした統一理論だ」と主張した。
        (東亜日報)SEPTEMBER03,201003:05