当時は「自閉症スペクトラム」概念はまだなかったわけで。
2014/07/13
気がつけば、1ヶ月以上が経過していました。あいかわらずドタバタしていたわけです。
↓少し古い本ですが、わかりやすいものです。教育、福祉、医療など(ご家族も含めて)、関わる方には知っておいて欲しいことがたくさん記載されています。
『自閉症スペクトラムの発達と理解』、別府哲・奥住秀之・小渕隆司
http://www.nginet.or.jp/shuppan/2005/spectrum.html
↓ついでながら、まとまったものです。
『完全図解 アスペルガー症候群』、佐々木正美 (監修), 梅永雄二 (監修)
http://www.amazon.co.jp/完全図解-アスペルガー症候群-健康ライブラリー-佐々木-正美/dp/4062596717/ref=sr_1_48?s=books&ie=UTF8&qid=1405234097&sr=1-48&keywords=アスペルガー症候群
少し前のある日の夜、ご近所の方からヘルプの電話をいただきました。
地元の小学校区の「気になる(支援が必要+既に受けている)子ども」と関わる祖母・母の集まりに助言者?として参加した折に、(ご近所ながら)改めて深い話を聴かせていただいた方です。
この集まりに来られた方々が関わる対象は、知的障害、ダウン症、アスペルガー障害+ADHD、「発達障害」という診断、支援学校在籍・高等部卒業後「作業所」にほぼ毎日通所されているなどなど。ご近所なんですが、これほどの「対象」がおられること、その比率の高さに驚いたところでした。
その夜のヘルプは、(半年に1回くらいのようですが)ちょっとした嫌なことでパニックとなりちゃぶ台返し、親への暴言・暴力(突き飛ばし)、親が避難(家を出る)後に頻繁な電話とメール(すぐ帰ってこい、家を燃やすぞ!)…。
強い依存と確認行為と思われましたが、破壊や着火などが絶対ないとは言えず、一晩避難(距離取り)してクールダウンしてもらい、私は電話直後と本人さんが寝る時間(決まっている)に家の前まで観察に。
近所の市会議員(の奥さん)さんも(顔なじみなので)訪問してくれたそうです。
予想通り、1回目はテレビを見ておられ、2回目は既に寝ておられ…。
翌朝も犬の散歩コースを拡げて見に行きましたが、これが毎朝なんだろうなと思える生活音を確認しました。
療育手帳Bで支援を受けて来られましたが、18歳を過ぎて「障害福祉サービス」による支援だけとなり、それでも自閉症スペクトラム特性は見過ごされて来られたようです。
その後、その前夜から翌朝にかけての、双方の情報をご家族と共有しましたが、見事に自閉症スペクトラムの特性が確認でき、定期的な相談をさせてもらうことになりました。その夜は妹さんが深夜に家に戻り(電話でのやり取りで本人さんが注文されたおにぎりを買って)、問題なく一晩過ごされたとのこと。(おにぎりは、毎日の昼食で、母親が居ないために注文されたようです)
相談の方向性は、特性の理解(当面の関わり方を含む)と、5年後・10年後を見据えた自立した地域生活を組み立てていくこと(家族の関わりの短期目標と長期目標となるものです)。
家庭や地域での生育・生活状況を知ることなしに、病院や施設等での直接支援だけでは、本人さんの「困り」や自立への課題は見えて来ません。
家庭、学校、医療、施設で抱え込んでいては、自立への課題は取り組めないと、改めて考えさせられた12時間でした。(ほとんど寝ていたのですが(+_;))。
それでは、最近の気になる記事です。(今回も自殺事案を含むいじめ関連が満載です)
児童虐待が過去最悪ペース 1~5月、前年を21件上回る75件 茨城
◆10年で倍以上に
茨城県警が今年1~5月に認知した児童虐待の件数が75件で、過去最多だった前年を上回るペースで増加していることが分かった。虐待を含め、子供が被害者となる痛ましい事件が全国で相次ぐなか、県内では今月19日、小学生の長女、長男への傷害容疑で日立市の両親が逮捕された。子供に危害が及ぶ可能性が高く、速やかな保護が求められるケースも増え、県警は対応の迅速化や積極的な事件化を進めている。
県警少年課によると、児童虐待の認知件数はここ数年、増加傾向にある。昨年1年間は160件と過去最多となり、統計を取り始めた平成16年の73件から倍以上に増えた。今年1~5月は75件で、前年同期を21件上回るペースだ。
25年のまとめによると、内訳は身体的虐待60%、心理的虐待19%、育児放棄16%、性的虐待3%で、加害者の約8割は実の父母だった。被害児童の年齢は小学生が42%と最多で、前年から約1・3倍に増えた。
関係者の通報、職務質問などで虐待を認知した場合は「最寄りの警察官がまず訪問して児童の安否確認を行うのが原則」(少年課)で、必要に応じて児童の保護、児童相談所への通告などを行う。日常的な虐待など危険性が高いと判断すれば、傷害や暴行などの容疑で加害者を摘発するが、こうしたケースは今年に入り、日立市の事件で4件目。半年で昨年1年間の摘発数と並んでいる。
県警は26年度、生活安全総務課内に人身安全対策室を設け、関係部署間の速やかな情報共有で児童虐待の対応強化を図っている。同室の小森正彦室長は「個々のケースの状況を適切に判断し、必要な場合は事件化も積極的に進める」としている。
http://sankei.jp.msn.com/region/news/140627/ibr14062702030001-n1.htm
「産経新聞」2014.6.27
●自殺児童生徒:500人調査 背景に貧困5%いじめ2%
文部科学省は19日、2011年以降に自殺した国公私立の小中高校、特別支援学校の児童生徒約500人について実態調査結果を初めて公表した。背景に進路問題を挙げたケースが多かったが、経済的困難で将来を悲観した自殺が5%と、いじめ(2%)より多く、分析した専門家は「貧困問題も影を落としている」と、予防対策の必要性を強調した。
調査は、学校、家庭、個人の各背景に関連する項目を設定し、学校が複数選択で回答。文科省が調査実施を通知した11年6月から13年12月までに回答があった約500件を専門家が分析した。
学校的背景では、受験失敗などの「進路問題」が最多で12%。不登校10%▽友人関係8%▽学業不振7%と続き、体罰など「教職員の指導」は3%、「いじめ」は2%だった。
家庭的背景は、保護者との不和10%▽保護者の離婚7%▽経済的困難5%など。個人的背景では、精神科治療歴があったケースが14%で最多だった。分析を担当した高橋祥友・筑波大教授(災害精神支援学)は「子供の自殺はいじめに焦点が当てられるが、回答をみると貧困など家庭的背景も少なくなく、自殺予防対策に生かしたい」と話している。【三木陽介】
http://mainichi.jp/select/news/20140620k0000m040060000c.html
「毎日新聞」2014年06月19日
●長崎・中3自殺:「いじめ記載」隠し報告 両親に町教育長
長崎県新上五島町でいじめを受けていた町立奈良尾中3年、松竹景虎(まつたけ・かげとら)君(当時15歳)が自殺した問題で、道津(どうつ)利明・町教育長が松竹君の自殺から16日後に両親に調査報告書を読み上げた際、いじめを示唆する部分を意図的に読み飛ばしていたことが分かった。両親は「教育長の勝手な判断で重要な情報が隠された」と不信感を強めている。
両親によると、松竹君は1月8日に自殺し、学校側は翌日に全校生徒45人にアンケート。16~20日には同級生20人に聞き取り調査をした。
両親によると、道津教育長は1月24日、A4用紙1枚の調査報告書を両親に読み上げた。報告書には「生徒からの情報」としてアンケートや聞き取り結果から「(通信アプリの)『LINE(ライン)』のやり取りから自死をほのめかす言動があった」「下校時のバス内で(松竹君から)友人に『何だか疲れた』『自分は嫌われているんだろう?』という問いかけがあった」「(松竹君がラインで自殺の)用意ができていると友人に伝え、ビニールひもの写真を見せている」などの記載があった。
しかし、道津教育長は「生徒からの情報」を読まず、教職員からの情報として記載された「事故に直接結びつく言動は見られなかった」や「自身の資料、交友関係、学校生活から、いじめがあり苦にしていたとはとらえにくい」などとした「総括」を読み上げた。
報告書は両親には渡されなかった。町教委は松竹君の自殺から1カ月以上後に、この報告書を両親に開示。「生徒からの情報」の記載が記憶になかった両親が問い合わせたところ、町教委が今月13日に読み飛ばしたことを明らかにしたという。
道津教育長は浜崎健也・学校教育課長を通して読み飛ばしを認めたうえで「ご遺族の心情に配慮した」とコメントを出した。
松竹君の父裕之さん(50)は「読み飛ばしがなければ親としては『いじめがあったのでは』と早く気づくことができた。教育長は『遺族に配慮した』と言いながら、全く逆のことをし、遺族を傷つけている」と語った。【樋口岳大】
◇包み隠さずに伝えるべきだ
子供の人権問題に詳しい住友剛・京都精華大教授(教育学)の話 「遺族感情に配慮する」と言うのであれば、まず遺族が何を望んでいるのかを聞き、遺族が「事実を知りたい」と言うのであれば、包み隠さずに伝えるべきだ。遺族の意向を確認せずにこういうことをすると、教育委員会が出したくないことを隠したと思われても仕方ないのではないか。
http://mainichi.jp/select/news/20140617k0000m040157000c.html
「毎日新聞」2014年06月17日
●長崎・中3自殺:いじめ原因か 自殺直前「死ぬ準備」「さようなら」 ライン、SOS届かず
長崎県新上五島町で今年1月に自殺した同町立奈良尾中3年の松竹景虎(まつたけかげとら)君(15)が、同級生からいじめを受けていたことが遺族などへの取材で分かった。松竹君は2学期から無料通話アプリ「LINE」(ライン)を使って複数の同級生に自殺意図を伝え、一部の同級生の保護者も知っていたが、誰も両親や学校に伝えなかった。両親は「なぜ教えてくれなかったのか」と話し、真相究明を求めている。【樋口岳大】
父裕之さん(50)、母稚代香さん(54)らによると、松竹君は3学期初日の1月8日午前7時20分ごろ、自宅を出た。学校から登校していないとの連絡を受けた両親が捜し同9時10分ごろ、自宅近くの町営グラウンドのトイレ付近で、自作のロープで首をつっているのを発見。死亡が確認され、死因は窒息死だった。
学校は翌9日から複数回、同級生20人へのアンケートや聞き取り調査などを実施。1月下旬、町教委が両親に「いじめは見つからなかった」と報告した。
しかし3月下旬、一部の同級生が両親に「景虎君はいじめを受けていた」と証言。クラス内で「うざい」「嫌い」などの悪口を日常的に言われ、「自分はみんなに嫌われている」と悩んでいたという。
両親が町教委や同級生などから聞いた話でも、松竹君は昨年11月からラインで「死ぬ前にやることが3つ」などと記述し、自殺前日には「死ぬ準備はできている」、当日には同級生に「さようなら」などと送っていた。
松竹君は携帯音楽端末でラインを利用。複数の同級生が自殺をやめるようメッセージを送っていたが、松竹君の両親や学校には知らせていなかった。
一部の同級生は保護者のスマートフォンでラインを利用しており、自殺を巡るやり取りを見ていた保護者もいたが、やはり松竹君の両親や学校に知らせなかった。町教委は今月7日、両親に「いじめと思われる言動は見られるが、自殺につながっていると断定できない」と報告した。
父裕之さんは「景虎が自殺しようとしていることを知っていたのに、死ぬまで誰も教えてくれなかった。それこそが、最大のいじめではないか」と語った。
◇見ていた保護者、周囲に伝えず
今年1月に長崎県新上五島町の中学3年の男子生徒が自ら命を絶ったのは、3学期の始業式がある朝だった。年末年始の冬休み、生徒はいつになく両親のそばを離れなかった。悩んだ末に自殺をほのめかす言葉をラインに並べた生徒。書き込みを知る周囲からも情報は寄せられず、生徒の声は届かなかった。
町教委から1月下旬に「いじめは見つからなかった」と伝えられた時、父裕之さんと母稚代香さんは疑いもせず、「受験前の時期に申し訳ない」と頭を下げた。だが、小さな集落にはすぐに「いじめがあったらしい」とのうわさが広まった。
卒業式が終わった3月下旬、同級生2人が松竹家を訪れ、いじめがあったことを両親に告白。数人の生徒を中心としたグループがあり、従わないと自分がいじめられるとの恐怖心から、他の生徒たちも同調していたことを明かした。
「みんなに嫌われている」と悩んだ松竹君は、昨年11月ごろからラインで自殺をほのめかし始めた。一部の同級生は保護者のスマートフォンを使っており、ある保護者は松竹君の死後、「『死ぬ、死ぬ』という松竹君と、『死ぬな』という同級生のやり取りを1時間にわたって見ていたことがある。伝えられず申し訳ない」と両親に謝りに来た。
両親が受けた学校の説明や同級生の証言などから、自殺当日の朝の様子も明らかになってきた。松竹君が通学バスに乗って来なかったため、ラインの書き込みを知っていた同級生たちが「やばいんじゃないか」と騒ぎ始めた。生徒たちが学校に着くと、教室でも「自殺したんじゃないか」と騒ぎになった。しかし、教室に来た担任には誰も伝えなかった。
松竹君は、中学で野球部の副主将を務め、プロ野球・阪神タイガースの大ファンだった。【樋口岳大】
◇防止法成立1年、学校側対策せず
いじめ自殺問題を巡っては、2011年の大津市立中2男子生徒の自殺事件で、市教委の隠蔽(いんぺい)体質などが問題視され、再発防止を図るため昨年6月、いじめ対策では初となる「いじめ防止対策推進法」が成立。9月に施行された。
同法は、いじめによる自殺の疑いがある重大事態が発生した場合、学校や教委が速やかに調査組織を設置して事実関係を調べ、結果を遺族側に適切に提供することを規定。調査組織は平時から設置し、第三者が参加し公平性・中立性の確保に努めるとしている。
また、学校に対して、いじめの早期発見と迅速な対応のため、教職員や福祉などの専門家によるいじめ防止対策組織の常設を求めており、重大事態にはこの組織が母体となり、必要に応じて適切な専門家を加えて調査するとされている。
今回の事案が起きた長崎県新上五島町立中は、こうした防止対策組織を設置していなかったという。同法が定める重大事態への対応やいじめ防止の取り組みは自治体や学校で差があるとみられ、文部科学省は法の実効性を把握するための全国調査を始めたばかりだった。【三木陽介】
http://mainichi.jp/shimen/news/m20140527ddm012040096000c.html
「毎日新聞」2014年05月27日
●中3自殺:松竹景虎君が残した夏休みの作文 いじめテーマ
長崎県新上五島町で1月に自殺した町立奈良尾中3年の松竹景虎(まつたけ・かげとら)君(当時15歳)が、昨年の夏休みに学校の宿題でいじめをテーマにした作文を書いていたことが分かった。当時、松竹君は日常的に同級生からいじめを受けて悩んでいた。作文では自分がいじめられていることには触れず、いじめが起きる仕組みなどについて書いていた。記述内容は松竹君が学校内で置かれていた状況と重なり、学校や同級生への訴えと言えそうだ。
作文は、人権を主題にして宿題として出されていた。松竹君は「空気」のタイトルで、なぜいじめが起こるかや、なくすためにはどうすればいいかなどを約2000字でつづっていた。松竹君の死後、学校から両親に返還された。
両親が同級生から聞いた証言などによると、いじめは昨年の夏休み前の1学期から始まっていた。数人のグループを中心に他の生徒も同調し「陰口を本人に聞こえるように言うなど精神的に追い込んでいくいじめだった」という。松竹君は「自分は嫌われている」と悩み、2学期から無料通話アプリ「LINE」(ライン)で複数の同級生に自殺する考えを伝えるようになっていた。
松竹君は作文に「いじめの原因は何かを伝えよう。それは『空気』だ。目に見えないものだから恐ろしい。いじめをしなければ自分がやられてしまうという空気……」と書いている。
また「『あの人嫌い。あなたもそうでしょ?』と言われたら『いいえ』と答える勇気があるだろうか」と問いかけ「もし、少しでも友達が嫌いな子に優しくすれば、そのことを責められ、今度は自分がいじめの対象になるのではないかという不安と恐怖にかられる。それの連鎖がおこるから、周りの人に合わせるといじめがおこる可能性がある」と記した。
松竹君は成績が良く、学校行事でもリーダー的な存在だった。ある同級生は「目立つことをよく思わない生徒がいて、悪口を言われたと思う」と語る。1、2年時には別の生徒がいじめられ、3年になって松竹君が対象になったという。作文にも「対象者は移り変わってもいじめは続く。人間というのは、自分より下の人間がいなければ不満をもつものだ」と書かれていた。
作文の後半部分で、いじめの解決方法として「みんなが親友になることだ」と記し「偏見やおくそくだけでその人の性格を決めつけるのはよくない。笑顔で話さなければ相手の性格はわからない。笑顔の大切さだけは忘れないでください」と結んでいた。
父裕之さん(50)によると、松竹君は作文があまり好きではなく、普段は両親に見せてアドバイスを求めていたが、この作文は見せていなかった。学校から返還されて初めて作文の存在を知った。裕之さんは「息子が自らのことを書いている。遺書のように感じる」と受け止めている。
一方、町教委は5月28日の記者会見で「悪口など一つ一つの事案はいじめと認められるが、自殺の原因とは断定できない」とし、町は第三者委で検証する方針を示している。【樋口岳大】
◇松竹君が書いた作文(一部抜粋)
空気
情報社会である現在、毎日膨大な情報が流れてくるが、必ずといっていいほど目にする記事がある。それがいじめ問題だ。「中学の男子生徒がいじめにより自殺しました」などという事件が起こるのが最近はあたりまえと思う人が増えていると思う。
いじめの加害者の気持ちを想像してみた。主な理由は二つほど考えられる。一つ目は、いじめという行為が楽しい。「相手の反応がおもしろい」などがよく補足としてつけ足される。このての加害者は恐らく、自分がその苦痛を知ることでしかやめないだろう。
二つ目は、周りの友達に合わせているからだと考えられる。そう、ほとんどの人が自分が嫌われないように生活しているのだ。もし、少しでも友達が嫌いな子に優しくすれば、そのことを責められ、今度は自分がいじめの対象になるのではないかという不安と恐怖にかられる。それの連鎖がおこるから、周りの人に合わせるといじめがおこる可能性があると思う。
もっともたちが悪いのは後者の方だ。なぜなら、いじめが完全に終わることがほとんどないからだ。対象者は移り変わってもいじめは続く。
では、いじめの原因は何かを伝えよう。それは「空気」だ。これが目に見えないものだから恐ろしい。いじめをしなければ自分がやられてしまうという空気、いじめに参加しないといけない空気。いじめの加害者、主犯でさえも空気によって動かされているのだ。
この問題を解決する方法はただ一つ……。みんなが親友になることだ。そう、実はすごく簡単なはずなのだ。人の笑顔は人を笑顔にし、その笑顔がまた別の人を笑顔にすると思う。僕の好きな歌にこういう歌詞がある。「空気なんてよまずに笑っとけ、笑顔笑顔、笑うかどには福来たる」。暗い顔をしていてもいいことは起こらない。学校で習う数学の公式や英単語を忘れても、笑顔の大切さだけは忘れないでください。
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-226589-storytopic-1.html
「琉球新報」2014年6月6日
●教委改革法案が成立 首長の権限強化、教育行政に民意反映も
教育委員会制度を見直す改正地方教育行政法が13日の参院本会議で可決、成立した。自治体首長の権限強化と、教育行政の責任明確化が柱で、自治体ごとに教育方針の大綱などを定める「総合教育会議」の設置を盛り込んだ。改正法は来年4月1日に施行される。
改正法は、(1)教育長と教育委員長を統合した新「教育長」を置き、首長が議会の同意を得て直接任命・罷免する(2)首長と教育委員会で構成する総合教育会議を自治体に新設し、教育行政の指針となる大綱を策定する(3)いじめ自殺の防止など緊急の必要があれば、文部科学相が教育委員会に是正を指示できる-という内容。
首長の権限が大幅に強化されたことで、教育行政に民意が反映され、責任の明確化や透明化が図られるようになる。一方、国会での審議では、形骸化が指摘されていた教育委員会の廃止を求める意見も出たが、教育の「政治的中立性」を求める声に配慮し、教育行政の最終権限は教育委員会に残すことにした。
教育委員会制度の改革をめぐっては、政府の教育再生実行会議の提言を受け、中央教育審議会が昨年末、教育行政の最終権限を教育委員会から首長に移行する案などを答申。しかし公明党が難色を示したため与党協議で修正され、4月に改正案が閣議決定された。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/140613/edc14061313270001-n1.htm
「産経新聞」2014.6.13
●粘着テープ:多動傾向の児童に 京都・市立小の教諭
京都市山科区の市立小で今年4月、大声を上げるなどした1年生男児(6)に対し、担任の女性教諭が静かにさせようと粘着テープの切れ端を示し、男児がそのテープを口などに張っていたことが分かった。男児には多動傾向があり、家族が「差別的な扱いだ。担任自身が粘着テープを張ったのではないか」と抗議し、学校が全児童に聞き取り調査を実施。担任が張ったかは確認できなかったが、市教育委員会は「粘着テープを示したこと自体が不適切」とし、学校側は謝罪したという。
市教委によると、男児は入学前から多動の傾向があり、家族が特別なケアを求めていた。クラス(22人)にはほかにもケアが必要な児童が複数おり、学校は支援員を重点配置していた。
4月18日の健康診断の際、児童に落ち着きがなかったため、担任が粘着テープを切って「これが必要かな」と言いながら机に張った。その後、児童がテープを口や額に張った。さらに同月25日の授業中にも、同様のことがあったという。
文部科学省の2012年の抽出調査によると、普通学級に通う公立小中学生の6.5%が、注意欠陥多動性障害(ADHD)▽学習障害(LD)▽高機能(知的発達の遅れのない)自閉症−−の発達障害の可能性があり、「読む・書く」が苦手、授業に集中できないなどの課題を抱えているとされる。【榊原雅晴、藤田文亮】
発達障害の子供に詳しい浜松医科大の杉山登志郎特任教授(児童青年期精神医学)の話 学校が一人一人の教育環境を保障できていないことによって起こった現象といえる。授業が正常にできなければ、発達障害の子にとっても他の子にとっても、大事な学校が台無しになる。支援方法を知る教員を増やす▽特別支援学級も選択しやすくする−−など、学校現場全体での対応が求められている。個々の教員を責めて解決する問題ではない。
http://mainichi.jp/select/news/20140605k0000e040212000c.html
「毎日新聞」2014年06月05日