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        人それぞれの「物差し」(価値観)を大切にできてますか?
        2022/06/17
         出先で、あるいは職場で、一息つきたい時、珈琲(とか紅茶)を飲みたくなったら(飲まれることを前提に書きますが…)、ストレート?、砂糖を入れる?、ミルクを入れる? 豆(茶葉)は?…。
         5人いたとして、意向を聞けば、「みんな一緒」ということはまず無いと思います。
         「好み」の違いです。「注文がバラバラだと時間がかかるから…」と強引に1つの種類を強引に押し付ける(たとえば「ブレンドコーヒーをホットで5つ、砂糖、ミルクを付けて」)行為をしたがる人もいれば、それぞれのオーダーを尊重するべき、と考える人もいます。
         あなたはどんなタイプでしょうか?
         子どもの成績が、ある教科で思っていたよりも悪かった時などにもいろんな重いや選択肢があります。担任と相談すべき、他の大人に相談すべき…。「親がちゃんと対応してないんじゃない?」と思われると困るからと人には話さずに(頼らずに)塾に行かせるべき、叱り飛ばしてもっと勉強させるべき、とりあえず〇〇点をめざせと言うべき、クラスで〇位以内に入れというべき…。いやいや、そもそも自分の遺伝子なんだから「そんなもん、仕方ない」と割り切る(諦める)べき…。いろんな親の考えが想像できます。
         まず本人の思いを聴く、を選択する人はどれくらいいるでしょうか?
         病気、経済的な問題、介護、人間関係のトラブルなど、さまざまな局面でいろんな思いや選択肢に葛藤します。
         自分は努力や苦労をしてきて、自立した生活を、人生を送れている(はず)と思っている(思いたい)人は、どうしても自分の考えが正しい、自分の判断通りにやれば正しい選択になる、と考えがちで、違う思いや判断をする人を受け入れることができないことが多いものです。一概に否定できるものではありませんが、その「物差し」が絶対的に正しく、誰にでも当てはまるという思い込みが強すぎて、決めつけや押し付け、相手が「うん」と言わなければ怒り感情が沸いてしまい、声を荒げて説得しようとしたり…。
         こうした「自分は勝ち組」と思っている人(思いたい人)は、いつから「自分の考えることは正しい」という信念ができたのでしょうか? 「勝ち組」に入る過程で、どれだけの人たちを「負け組」にしてのし上がって来たのかを考えたことはあるのでしょうか?(ずいぶんと失礼な良い方と思われたら申し訳ありませんが)
         強い・弱い、良い・悪い、正しい・間違っているなど、どこで誰がその線引きをするのか? 法的にどうなのかは(一応)裁判所で判断されますが、一般社会の生活や仕事などの場面でそれらをジャッジすることは、時に決済が必要なこともたくさんありますが、できれば慎みたいことではないでしょうか。
         「誰かが決めなければ、何も前へ進めないじゃないか!」というお叱りが聞こえてきます。でも、その場にいる、その組織に属している人それぞれの思いや考えを聴いた上で、客観的に考えて妥当な判断をそのリーダーが下しているということは、滅多に耳にしません。実際には、誰かが、あるいは一部の人たちの合意したことを、「下」に命じる形になってしまいがちです。会社で、学校で、地方行政で…。特定の人の「利益」を優先する決定がなされていること、そして「利益」どころか「権利」や人としての「尊厳」が奪われてしまっていることは、政治や社会の報道で日々聞こえてきます。
         一人ひとり、違う物差しを持っています。綺麗事のように聞こえるかも知れませんが、それを大切にして欲しいのです。先ほど述べた「勝ち組」の人たちも、いつも「トップ」で居られるわけではないので、「自分の意見が通らない」時の悔しさや悲しさ、怒りは共感いただけると思います。
         法律に定められていない(法律自体にも問題があるものが少なくありませんが)各種の規則や暗黙のルールは、「力」の強い人たちに有利なように作られてしまいがちです。でも、「力」の強い人たちは、少数派なのです。多様に共生できる社会をめざす方向性に人類は向かおうとしています。地球レベルでも…。
         そこに自分でない誰かが居る時、その相手の思いや価値観=「物差し」を尊重する態度を取れるように、心がけたいものです。

        ■「自分はダメな人間だ」、「いつも自分は大切にされていない」などとお思いの方、そのままにしないで下さい。どうしてそう考えるようになったのか、ご一緒に考えて行きましょう。

        ■「正しいと思う主張が通らないのは、相手が悪いから」、「すぐカッとなって強い言葉になってしまって、後で後悔するってわかっているのに」とお困りの方、その考えの成り立ちや修正の方法をご一緒に探して行きましょう。


         「教育と人間関係の相談室カンナ」は個別のご生育の経過や、トラブルとなっている理由や関係性などをしっかりとお聴きして、オリジナルの対処法を見つけて、解決に向けてご一緒に取り組んで行きます。

         カウンセリングの詳細、ご予約の方法、料金などは「相談室について」をご覧下さい。
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