お知らせ

news

  • ▼新着情報

    • ▼ブログ

      • ▼研究ノート

        文科省の「生徒指導上の諸問題の現状について」に疑問。
        2003/01/14
        8月8日の「学校基本調査速報の結果について」で不登校の減少が報じられた後、22日には「平成14年度の生徒指導上の諸問題の現状について(速報)」が発表されました。暴力行為の発生件数は減少しているとマスコミでも報道されましたが、何かうさんくささを感じ文科省のホームページにアクセス。「都道府県別暴力行為の発生件数」というページの表を見て、やはり…と納得しました。端的な例としては東京都と神奈川県の暴力行為発生件数合計数値。東京都は900件であるのに対して、神奈川県では4,486件と2ケタも違い5.6倍の開きがあります。神奈川県は正直にカウントして集計したものだと思いますが、そもそも東京都がこんな少ない数であるとは思えない、意図的に減らすための操作が行われたとしか思えません。大阪府でも3,699件です。さらに、暴力行為の中の「対教師暴力」の数は東京都が112件、神奈川県は676件です。長男が中学在学時に最も荒れた2年生の時の対教師暴力は59件でした。1校で東京都の半分以上の発生件数となります。都道府県により、市町村により、さらに学校により、何をもって、どこまでを「暴力行為」とカウントするかの基準がまちまちで、それらを集計した数値が増えた、減ったと言われても、合理的な説得力を感じません。マスコミで報道される部分だけを鵜呑みにしていたのでは、学校における課題の本質には近づけないという一例として、覚えておきたいものです。こうして見ていくと、不登校の減少という件も、数字のマジックによってどうにでもなるものと思えて仕方ありません。基準の画一化、一律化を望むものではありませんが、表面的に表れる数値だけを評論するのではなく、数値の背景を精査し、各地域、学校での傾向と対策を検討できる材料となるように努力してほしいと思います。
        話は変わりますが、ついに名刺をつくりました。心の相談室「カンナ」(準備室)代表・相談員という肩書きです。自宅パソコンで組み、インクジェットプリンタでプリントし手で切るという手作りです。放送大学での学習をしつつ、実践的に相談活動を始める決意をしました。「誰かに聞いて欲しいことがある」「ずっと悩んでいることがある」方、ぜひ一報下さい。近隣なら出張相談も行います。