「校長先生、どうして私たちのクラスにばかり来るの?」
2003/02/16
事の発端は女子生徒の上記の投書からです。女の子たちの中ではかなり早い時期から話題となり、家庭でも話していたようですが、男の子たちはあまり関心を持たないのか、この投書事件があってから初めて我が家で話題になることになりました。
出来事は1学期から始まっていたようです。次男の通う向日市立第6向陽小学校の校長(校長が都合が悪いときは教頭または教務主任)が、次男のクラスに「指導」という名目で「監視」に来続けていたのです。ある教科について1時間びっちりと教室の後ろに立ち、子どもたちの討論に口を挟んだり(制止)もしていたそうです。この話を聞き、まず思ったのは、1.子どもたちが授業に集中できず学習権が侵害されているのではないか、2.担任が萎縮し自信をもって授業にとりくめないのではないか、ということでした。さっそく翌日、向日市教委に電話しました。市教委の回答では、この校長の行動について市教委の指導によるものでなく、校長の裁量によるものである、いわゆる「見回り」は他のクラスにもおこなっているはず、校長は管理職であるとともに教職に身を置くものとして授業のプラスになるように参加することがある、等というものでした。
その翌日、参観懇談会があり、担任を通して保護者がその事実をつぶさに聞くことになりました。校長から「どの教科を見に来てほしいか自分で申告しなさい」、「どうして私が授業に参加しているのか、その理由を自分から子どもたちに説明しなさい」(実際、担任は子どもたちに「自分の教え方が悪いから校長先生に来てもらっている」と子どもたちに説明したそうです)と。これは教師の人権を著しく侵害しているばかりか、管理上の立場を利用した不当労働行為にあたるのではないでしょうか?
懇談会では保護者の怒りが爆発、校長をクラスに呼びつけ、「指導」のあり方についての不信感をぶつけることに…。子どもたちにも担任にもプラスどころかマイナス刺激を与えることでしかないこの行為、とても看過できません。
1年ごとにクラス替えをすることにする、卒業式の席の設定も例年のものから変更し参加者全員が日の丸と校長と向かい合う形に変えるなど、校長の独断専行的な発言が目に付くようになっています。懇談会では卒業式の問題で質問した保護者に対して「どこから聞いた」、「まだ決定したわけではない」、別の保護者が「決定したら保護者に対して説明をしてくれるのか」という質問には「説明する必要はない」と答えたそうです。文部科学省や教育委員会は口ではしきりに「親・地域との連携をより深めて…」と言っていますが、現場での実際の場面では、親・地域の声には耳を貸さず、学校管理サイドの裁量でより管理教育を強化している実体が見えてきます。