単年度学級編成制導入に向け2回目の説明会開かれる。
2003/03/16
次男の小学校で殺気立っている学校長と保護者の信頼関係のひび。2月27日に突然平成15年度「実施」に向けた説明会が開かれた後、向日市教委に押し掛け抗議・申し入れする保護者、向日市教委や京都府教委に抗議電話をする保護者が相次ぎ、学区内各地で小集会や電話での意見交流が深く広く浸透していきました。単年度クラス替え問題と、一部教員への監視の徹底、その中で子どもたちの学ぶ権利が奪われていくという実態、そして学校側の権威的な一方的なやり方への義憤がエネルギーの原点です。府教委の相談窓口は「学校の運営に関することは学校長が決め、責任をもって運営するもの」と、職員会議などでの議論の必要性と学校内民主主義を完全に否定しました。そして「校長と保護者でじっくりと話し合いを重ねて下さい」と……。
絶対的な権威と権限を与えられた校長が替わったことによって、それまでずっと積み上げられてきた小学校の各行事などをはじめとする学校の独自性や教育への基本的視点が唐突に変えられたため、子どもたちも保護者も教職員も違和感と不信感をもったことは当然の成り行きでしょう。しかし、現在の学校に求められているのは校長のリーダーシップの元で、親・地域と連携を強化した「開かれた学校づくり」です。この2つは文科省の思惑に沿わず、現場では相反するものとなって現出しています。リーダーシップを発揮するればするほど溝が深まっていく関係、一番の被害者は敏感に日々感じ取っている子どもたちでした。説明と理解、合意と納得が前提にない中で、何人もリーダーシップなど取れないでしょう。国の政治をみてもわかります。
昨日15日、この単年度クラス替えに向けての第2回目の説明会が、保護者の強い要望に基づいて開かれました。前回の権威的な会議運営とはうって変わって(司会も替わって)、導入根拠の丁寧な説明の後、保護者からの質問へも誠実に答える校長の姿がありました。そして、「みなさんのご意見も組み入れながら今後の提案を考えていきたい」と事実上15年度での導入を見送る発言をしたそうです。子どもたちの疑問からスタートした今回の取り組み、保護者は学校運営の「あるべき姿」を求めて知恵と力を出しました。でも、油断大敵です。